
今回は、日本で創立し海外でも多くの店舗を経営するアパレルブランド「UNIQLO(ユニクロ)」を事例にマーケティング戦略を解説します。
ユニクロの戦略を知ることで、マーケティング戦略を思考する際に参考にできる部分がたくさんあります。
では早速、ユニクロの紹介をしていこうと思います。
グローバルに展開する巨大アパレルブランド「ユニクロ」
ユニクロは、世界で展開する巨大アパレルブランドです。ユニクロは、競合が多く競争が激しい業界のアパレルで、著しく成長をしています。
その理由として、ユニクロのマーケティング戦略にあります。ユニクロのマーケティング戦略は、近年注目を集めているマーケティング4.0という考え方や、ベーシックなものまで様々なマーケティングモデルを駆使しています。
ユニクロのマーケティング戦略を理解することで、今後戦略を考える際に非常に役に立つ企業です。
ユニクロの基本情報

会社名: 株式会社ユニクロ/UNIQLO CO., LTD.
設立: 1974年9月2日 (株式会社ユニクロの前身であるサンロード株式会社の設立日)
本社: 山口県山口市佐山10717番地1 10717-1
代表: 柳井 正(やない ただし)
- 店舗数
ユニクロのマーケティング戦略
ユニクロは誰もが知るブランドに成長を遂げました。しかし、ユニクロは偶然に現在の規模まで大きくなったわけではなく、なるべくしてなった企業と言えます。
ユニクロのようにう、マーケティング戦略をうまく活用することができれば、営業なくして商品を売れる仕組みを作り出すことが可能です。
それでは、早速ユニクロのマーケティング戦略を解説します。
ユニクロのSTP分析

STP分析とは、Segmentation(区分)、Targeting(対象)、Positioning(配置)から成り立つフレームワークです。STP分析をおこなうことで、自社の商品の市場や購入する顧客や、市場内での自社の立ち位置を明確にすることができます。
しかし、ユニクロが行うSTP分析は一般的な方法と少し異なります。一般的なSTP分析では、セグメンテーション(市場分割)の際に「男性:女性」や「年齢が高い:年齢が低い」などで分割しています。
しかし、ユニクロを想像するとわかる通り、男性限定の商品や高年齢層限定という風にターゲットを絞っておらず、老若男女が使用できうるアイテムを取り扱っています。ユニクロが行うSTP分析では、顧客の特徴で分割するにではなく、顧客のニーズでSTP分析を行なっています。
顧客のニーズとは、「安くて日常的に使用できる服が欲しい」や「流行りではなく長く使用できる服が欲しい」などのニーズに合わせた商品を提供しています。
LIfeWARE戦略

ユニクロは、STP分析の結果「カジュアルでベーシックな商品を作る」と言う方針を打ち出しました。
ユニクロのサービスコンセプトは「LIFE WARE(究極の普段着)」です。ユニクロは、ファッションの流行を作るのではなく、毎日誰でも男性や女性、年齢にかかわらず気軽に手にとり使用できる商品開発を目指したのです。
このように、STP分析を行なったために、「GAP、ZARA、H&M」のように巨大ブランドと競合することなく、現在も成長を続けています。
つまり、ユニクロは、トレンドなどを意識しないことにより、他の企業が参入していない「LIFE WEAR」という市場を獲得することができました。
LIFE WEAR戦略から誕生した商品

「LIFE WEAR戦略」を方針を行なった後に、最初に開発した商品が1998年に始まったフリースです。
デザインは、男性用と女性用の2パターンだけの製造にする代わりに、色とサイズのバリエーションを豊富にすることによって子供から大人まで幅広い顧客に対応する商品にすることにより、大ヒットしました。
発売からわずか数ヶ月で、各店舗で売り切れが殺到するなどし、「ユニクロのフリース」は爆発的なヒットをしました。
発売当初の1998年からほとんどデザインを変更していないにもかかわらず、2020年現在でも「暖かく、着心地の良い、お買い得な商品」として広く認知され、多くの顧客から支持されています。
ヒートテックが生まれたわけ
ユニクロの商品の中で有名なものが「ヒートテック」ですよね。
ヒートテックも「カジュアルでベーシックな商品開発」により生み出された商品です。
元は、「年配の人に温かい肌着を作ろう」というコンセプトで商品を開発していました。しかし、STP分析の結果、「全ての年齢層の男性、女性とって暖かい肌着」を作ろうと思いかいはつ開発した結果「ヒートテック」は誕生しました。
ユニクロの広告に隠された戦略
ユニクロは、テレビCMや新聞などいろんなところで広告を出しています。
この広告にも戦略があります。
ユニクロの柳井正氏は、「そのお店や企業は何を売っているのかを伝えなければならない。」と言っています。これは当たり前だと感じる方も多いと思います。
しかし、多くの企業の広告にはただ商品をPRしているものが多いです。少しわかりにくいので、ユニクロのヒートテックの広告を参考に解説します。
ユニクロのヒートテックのCMでは、雪山で遊ぶ映像などが使用されています。この広告では、「ヒートテック」そのものをPRするのではなく、ヒートテックを着用することで、雪山でも遊ぶことができるという顧客体験を想像させています。
人が商品を購入する際は、商品そのものが魅力的なのではなく、その商品を使用することで得られる体験にお金を支払っています。そのことを理解しているユニクロはヒートテックのCMで、ヒートテックで使用することで得られる顧客体験を多く流していると言えます。
ユニクロから学ぶこと
いかがだったでしょうか?
今回は、ユニクロのマーケティング戦略を事例に解説いたしました。ユニクロは一般的なSTP分析ではなく、「顧客のニーズは何か?」に着目することであ新たな「LIFE WARE(究極の普段着)」というポジションを獲得しました。
また、広告では「そのお店や企業は何を売っているのかを伝えなければならない。」ということが必要であり、さらには商品そのものもPRするのではなく、商品を使用した後の顧客体験を顧客にイメージさせることが重要であると言えます。
これからマーケティング戦略を考える歳には、今回のユニクロの事例を元に思考することで、サービスや商品を多くの人に届けることができるでしょう!!
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最後まで読んでいただきありがとうございました!
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