マーケティング戦略アマゾンから学ぶチャネルシフトを分析

マーケティング戦略アマゾンから学ぶチャネルシフトを分析

小売業界では、オンラインとオフラインを活用し顧客獲得をすることがかだいとなる。

その中で重要なことが「チャネルシフト」です。今後チャネルシフトは小売業界だけでなく、多くの市場で必要不可欠になる戦略です。

今回はそんなチャネルシフト戦略を、世界トップレベルで進めている【amazon】を参考に読み解いていこうと思う。

チャネルシフトとは

チャネルシフト戦略は、近年注目を集めているがまだよく知らないと言う方も多いのではないだろうか。

簡単に解説すると、チャネルシフトとは、オンライン基点でオフラインに進出し、顧客との繫がりを作り出すことによって、マーケティング要素自体を変革しようとする戦略」のことである。

つまり、オンランとオフライン両方を活用し、顧客を獲得するために戦略である。amazonが実施しているのは、まさにこの戦略である。amazonが実施する戦略についてはあとで解説しようと思う。

チャネルシフトのマトリクス

上記のマトリクスは企業が顧客とのつながりを活かして、オンラインとオフラインの壁をどのように越えようとしているのかを可視化するものです。

上記のように、マーケティングにおけるチャネルは4象限から成り立ち、横軸は顧客が「選択を行う場であり、顧客が情報を探索し購入する商品を選択する場所がオンラインにあるのか、オフラインにあるのかで分けている。

縦軸は、顧客が「購入を行う場」であり、顧客が商品の購入を完了する場が、オンラインかオフラインにあるのかを分けている。

マトリクスの4象限

従来のチャネルの多くは、「オフライン×オフライン」「オンライン×オンライン」であった。

実店舗を構えるユニクロのような企業は、顧客が商品を選択する場所と、顧客が購入を行う場所はともにオンラインであり右下の「オフライン×オフライン」の象限に部類されていた。

逆にアマゾンのような、オンライン店舗は、顧客が購入を行う場所と、顧客が購入する場所はオンラインであり、左上の「オンライン×オンライン」の象限に部類されます。

大きくは、この2象限で成り立っていたが、これからの市場ではオンラインとオフラインをうまく融合させることで新たな顧客を獲得できる。

つまり、チャネルシフトとは、従来の対抗軸とは異なる2象限に進出しオフラインに存在する顧客機会を争奪しようとする動きのことである。

チャネルシフトを積極的に実施している企業が【amazon】だ。

アマゾンのチャネルシフト

本日オープン 『Amazon Web Service』ユーザーの交流スペース“AWS Loft Tokyo”とAmazon新オフィスを見学してきました  (2018年10月1日) - エキサイトニュース(2/3)
<引用excietニュース>

アマゾンは、複数のチャネルに進出をしているチャネルシフターである。アマゾンの戦略を知ることで、自社の今後の戦略に役に立つことが必ずあります。

まずは、チャネルシフト①のサービスを解説します。

AmazonDash

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AmazonDashは2016年12月に日本でデビューした。これは、特定銘柄をアマゾンで購入するための専用ボタンだ。スマホやPCを立ち上げる必要もなく、ボタンを押すだけで「いつもの商品」を購入できる。

洗濯機の近くにおき、洗剤がなくなりようだと感じればボタンを押すだけで購入できるというサービスだ。使用方法も簡単で、AmazonDashをwi-fiに接続しアマゾンアプリからお気に入りを登録して置くだけ。

AmazonDashは単なるボタンに過ぎないが、チャネルという視点から見るとこれまでのパラダイムを大きく変えるほどの衝撃を与えた。特性として「オンラインの購入の場を、自宅というオフラインの環境に出現させた」ことにある。

AmazonDashはチャネルシフト①

ここまででわかる通り、AmazonDashは右上の象限にあり、チャネルシフト①に当たる。選択の接点を自宅というオフライン環境におき、購入はamazon.comというオンライン空間で行われている。

これまでのアマゾンでの購入は、アマゾンを開かないと購入することができなかった。AmazonDashができたことで、毎回オンライン店舗にアクセスする必要がない。つまりAmazonDashは、これまでオフラインで洗剤などの日用品を扱ってきた小売企業からすると明らかに脅威だ。

これまでは、店舗であるオフライン空間で選択を行なっていたが、AmazonDashにより顧客は自宅で事前に銘柄を決めてしまうことで探索し選択する手間がなくなった。顧客からすればまさにこれまでにない、購買体験でありアマゾンは顧客を完全に囲い込むことに成功したと言える。

アマゾンはさらなる商品(Amazon Echo)のため、AmazonDashを2019年にサービスを終了している。

amazonEcho

Amazon Echoの一般販売がスタート、新たなAlexaスキルを追加 | IoT NEWS
IoT

アマゾンはチャネルシフト①をさまざまな形で進めている。その代表例が、AmazonEchoだ。AmazonEchoは2017年11月に日本でも発売を開始した音声認識デバイスである。これは、スピーカーをマイク機能を内蔵するデバイスでAmazonDash同様にアマゾンユーザーが自宅に設置し使用することができる

AmazonEchoは「Alexa」という人工知能を内蔵しており「Alexa」と呼びかけることでアマゾンエコーが起動し音声コマンドによってさまざまな操作が可能になる。単純な天気予報や情報検索などを教えてくれたり、アマゾンミュージックが提供する楽曲なども楽しむことができる。

そして、もちろん音声によってアマゾンでお買い物ができる。例えば、「Alexa、食器用洗剤を注文して」と話しかけ何度かの会話をするだけで、amazon.comから購入が完了し、商品が自宅に届くという具合だ。

AmazonEchoは、自宅というオフライン空間に自社(amazon)のチャネルを埋め込んでいる。AmazonEchoやAmazonDashを使用することで、顧客は家にいながら商品を購入することができ、インターネットに繋がっていると感覚がないままオンラインで買い物をすることになる。

つまり、AmazonEchoやAmazonDashは顧客の買い物を軸に、オンラインとオフライン空間をシームレスに繋ぐ仕組みである。

amazonGO

アマゾンGOを紹介-世界最先端の買い物テクノロジー(Introducing Amazon Go and the world's most  advanced shopping technology) - ボイスチューブ (VoiceTube)《動画で英語を学ぶ》
VOICETUBE

アマゾンはさらにこの象限(チャネルシフト①)を開拓するために、2016年年末に新しいリアル店舗【AmazonGO】を発表し、2018年にオープンした。

AmazonGOは簡単に言えば、レジのないコンビニエンスストアだ。顧客はアプリを起動し、改札のようにゲートにかざして入店するだけ。あとは、好きな商品を選んでそのまま店を出ることができる。選んだ商品は、店内に設置されたセンサーに読み取られ、アマゾンのオンラインアカウントで自動決済が行われる。

AmazonGOも、チャネルシフト戦略のひとつであり、顧客は商品の選択をAmazonGO(オフライン)で行い、購入はamazon.com(オンライン)で行われる。AmazonGOは購入する際の、ID提示や現金の受け渡しといった煩わしい行為がないので、顧客にとって間違いなく新しい購買体験だろう。

また、AmazonGOは店内で顧客行動の理解をさらに深める可能性がある。アプリを活用することで、顧客IDが把握でき「どんな顧客が入店したか」「店内でどう回遊したか」「どんな商品を手に取ったか」「実際になにを購入したか」などの情報を一度に把握することができる。

以前までの実店舗での購買行動はここまで正確な情報を把握することができずブラックボックス化していた。AmazonGOを活用することで、アマゾンは店舗経営の効率化を行うことができ、従来のオフライン店舗を経営する企業にとっては脅威となるだろう。

アマゾンbooks

Amazon 4-star | Shop devices, electronics, home, toys & more
amazon

チャネルシフト②は、購入をオフライン店舗で行い選択をオンラインで行う象限へのシフトチェンジをさします。チャネルシフト②の施策として、アマゾンは【Amazon books】を展開しています。

Amazon booksは、従来の本屋とは違い、ほぼ全ての商品の表紙を見えるよう配置されており、顧客から背表紙しか見えない陳列をほとんどない。このような陳列をすることで、店舗に持つことができる在庫の量は減少するが、アマゾンは他社にはないオンラインを活用することで顧客体験を向上されている。

Amazon booksでは、商品の価格表示がない。その代わり、商品それぞれに商品コードが記載されており、それをスマホで読み取ることでアマゾンからレビューや口コミを閲覧することができ、そのまま購入することができる。また、購入し商品をレジで受け取ることも可能である。

Amazon booksは、もともと書店でしか購入していなかった顧客に対して、オンラインでの接点を必然的に作り出すことで、これまでにないオンラインでの顧客を獲得することができた。Amazon booksはまさに、チャネルシフト②の成功例である。

[選択オフライン×購入オフライン]を目指さない理由

アマゾン(Amazon)のチャネルシフト

アマゾンは、「Amazon Dash」「Amazon Echo」「Amazon Go」「Amazon books」を活用し、チャネルシフトを行ってきた。しかし、アマゾンは最後の象限(オフライン×オフライン)には進出していない。

その理由として、この象限(オフライン×オフライン)の特性にある。オフラインのみで構成される象限は、「顧客とのつながり」を作ることが容易でない。長い時間、人材育成や店舗投資などに時間を費やす必要がある。そのことをアマゾンは理解している。そのため「オンラインでの顧客との繋がり」を武器にすることを選択し、これを活用できる象限へのチャネルシフトを行っていると言える。

まとめ

今回は、アマゾンを元にチャネルシフトについて解説してきた。アマゾンは、複数の象限を開拓しようとする《チャネルシフター》である。このように、チャネルシフトを起こそうとする企業はアマゾンに限らず、各業界で登場している。

オンラインで活躍していた企業が、オフラインに進出し新たな顧客体験を生み出している。このことを踏まえ、自らがどの象限にいて今後どのようなチャネルへの進出が可能か是非考えていただきたい。

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最後まで読んでいただきありがとうございました!

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