マーケティング戦略を立案するまでに必要な基礎的な手順を解説

マーケティング戦略を立案するまでに必要な基礎的な手順を解説

マーケティング戦略を立案するまでの手順

マーケティング戦略を計画するためには、マーケティングの観点だけでは、計画を立てることは難しいです。
マーケティング戦略は、会社のリソースをどこに投資するかを考える「経営戦略」と近しい存在です。

そのため、マーケティングだけの観点よりも会社を経営する目線で戦略を立てる必要があります。正しいプロセスに沿って計画したマーケティング戦略を、戦術に落とし込み実行することでマーケティング戦略は成功します。

また、マーケティング戦略は必ず成功するということはないので、時代の流れを沿って仮説検証を繰り返すことで柔軟に対応しましょう。

企業の社会的役割とその使命(ミッション)を明確化

マーケティング戦略を立案する前に、はじめに行うべきことは、企業の社会的役割とその使命(ミッション)を明確化することです。

企業の社会的役割や使命が明確化できていないと、各部門が行う行動に整合性が取れずに戦略を組んでも失敗に終わってしまう。

また、過去に明確化された内容があっても、事業が拡大化し、あるいは多くの部門が誕生して社内で目指している姿が見えなくなってしまっている場合があります。

このような場合は、企業の経営側と実行側で認識のズレがあり、戦略が機能しなくなる可能性がある。改めて、企業のミッションステートメントを明確化できているか確認するようにしましょう。

なお、企業のミッションには売り上げや利益をあげるといった文言は入れてはいけません。

確認事項

1 自社が相手にすべき本当の顧客は誰なのか?

2 顧客に対して自社が提供する価値は何なのか?

3 自社の事業はどうあるべきなのか?

企業の目的と目標を設定

企業の社会的役割とそのミッションが完成すれば、企業の経営に必要なレベルに合わせてそれを「具体的な目的と目標」になる言葉に変換する。

社会的役割や、ミッションは抽象度が高く、各事業部で、実際にやらなければならないことが明確化されないことがあります。

そのため、それぞれの目的と目標を設定し、長期的あるべき姿(目的)はと、短期的に達せうすべき数字(目標)の両方を明確にしましょう。

事業ポートフォリオの設計と基本戦略の設定

目標設定が完了すると、事業ポートフォリオ設計を行う。

事業ポートフォリオ設計とは、企業として行なっている事業を、事業単位または事業ブランド単位や商品単位など、企業内で分けやすい単位で 分けて単位ごとに分け評価する。その評価度によって経営資源をどれだけ投下するか決定することです。

企業はあくまで営利組織なので、利益生み出すことができなければ倒産してしまう可能性がある。そのため、今後成長する可能性が高い事業に対して経営資源を投資しマーケティング戦略を立案する必要があります。

では、どのように事業を評価すればいいのでしょうか?

この分析を行う際におすすめな方法は「ボストン・コンサルティンググループ」が開発した
BCGマトリックス』がおすすめです。

ボスコン流市場シェアマトリクス

BCGマトリックスは、縦軸に市場成長率を、横軸に市場シェアをを置いて4つの象限に分類して分析する方法です。

企業が行う各事業がどの象限に当てはまるかにより、事業を評価することができます。

各象限について解説します。

象限の種類

花形事業(第1象限)        :市場の成長率と自社の市場シェアがともに高い

問題児(戦略事業、第2象限)  :市場の成長率は高いが自社の市場シェアが低い

負け犬(低迷事、第3象限)   :市場の成長率も自社の市場シェアもともに低い

金のなる木(第4象限)       :市場の成長率は低いが自社の市場シェアが高い

花形事業:市場の成長率と自社の市場シェアがともに高い

「花形事業」は、企業の中でも市場の中でも中核を担う事業になります。今後、市場を牽引うする存在になりうる事業です。

しかし、市場を独占するには継続的に投資を行う必要があるためROIは高くなる傾向にあります。

問題児:市場の成長率は高いが自社の市場シェアが低い

「問題児」は将来的に、花形事業にも負け犬事業にもなりうる事業です。これらの事業を花形事業にまで成長させるためには多額の投資が必要となります。

 

例えば、多くのゲーム会社は数百のゲームをリリースしますが、そのうちのほんの一部がヒットします。ヒットするゲームを生み出すまでに数多くのゲームを開発しています。お金だけでなく、時間もしようしたもののヒットを生み出すことができなかったゲーム会社も少なくありません。

つまり、将来的に「花形」になる事業を作ることは簡単ではなく、多額の投資を行なった結果、無駄になってしまうこともあります。

負け犬:市場の成長率も自社の市場シェアもともに低い

マーケティング戦略を立案する際に、「負け犬」に分類された製品や事業は一般的にポートフォリオから除外することをおすすめします。

しかし、時代の流れによっては低コストで新しい価値を生み出すことが可能です。除外する際に、改善すると継続的に利益を生み出すことができるか(金のなる木になるか)を検討しましょう。

例えばスウェーデンの自動車メーカー「SAAB」は、新車の販売取引および製造を中止し、部品販売へとビジネスを移行しました。自動車業界では、自動車を所有するというニーズはなくなりつつありますが、自動車の部品などのニーズは継続的に存在します。このように、「To C→To B」の変換ができないかなど考えてみましょう。

金のなる木:市場の成長率は低いが自社の市場シェアが高い

金のなる木に分類された事業は、安定した市場のシェアの高さを保っています。
ここ分類での注意点は、「いかに木を腐らせず、できる限りお金を実らせることができるか」が重要です。

マーケティングで有名な「P&G」は、よく金のなる会社(cash cow campany )と言われていました。

BCGマトリックスの注意点

BCGマトリックスを使用する際の注意点は2点あります。

1点目は、分析を行う人によって分析でき精度が変化することです。これは、今ある事業の区分を間違えたり、認識がずれてしまうとうまく活用できないことがあります。

2点目は、企業現在行なっている事業に対しては極めて有効ですが、まだその領域で着手していない未来の事業とその計画については不向きだということです。

上記2点を理解した上で使用するようにしましょう。

市場・事業・製品レベルのマーケティング戦略立案

最後に、マーケティング戦略を立案する際に、市場、事業、製品レベルで戦略を構築する必要がある。

その際に、使用できるマトリクスが「商品・市場拡大グリット」のマトリックスです。このマトリックスを使用すると、各レベルに応じてマーケティング戦略を立案することができます。

「商品・市場拡大グリット」のマトリックス

市場浸透:既存市場において既存商品を展開

商品に手を加えることなく、従来の顧客と市場に対して売り上げを伸ばすことを考える方法です。具体的な打ち手として、広告投入や価格プロモーションや新たなサービス開発と付与、自社店舗の品揃えの見直しなどがあげられます。

市場浸透では現状ある課題は、何かを明確にすることで打ち手を打つことができます。

商品開発:既存市場で新商品を開発

既存市場に新商品や既存商品の改良品を投入する方法です。この方法では、自社で開発するだけでなく、時には他社と協力して新商品を開発する方法や、自店舗以外の店舗で、自社のブランドを販売する方法などがあります。

市場開発:新規市場で既存商品を展開

これまで支持してくれていた層とは別の層(大人向けから若者向けにするなど)や新たな市場(国内市場から海外市場に展開するなど)に既存商品を投入して市場を拡大する方法です。

多角化:新規市場で新商品を展開

これまで、自社が手がけてきた既存商品や既存市場以外に、新たな市場を開発したり他社をば買収するなどして事業領域を広げる方法です。

しかし、既存市場で強力なブランド力を備えている企業が自社とはかけ離れた事業にまで多角化させるとブランドイメージの希薄化や培ってきたブランド資源を失う可能性があるので注意しましょう。

もしも、自社とかけ離れた事業を多角化させる場合は、新しく子会社を設立し別のブランドで展開するか、買収した会社のブランドを継続して使用する方法があります。

まとめ

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